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水廻りコーティング
2024.03.20
フロアコーティング、20年・30年保証のウラと真実
皆様の住宅には、フロアへコーティング・水廻りのコーティングを施していますでしょうか。
コーティングには材質保護や防水や防塵など様々な効果があります。
種類もUVコーティングやガラスコーティング、シリコンコーティング等、様々な塗料や施工方法が有ります。
近年では新築時にフローリングやキッチン・風呂など水廻りに施工をするケースが多いですが、既存の住宅に改めて施工することもあります。
住んでいるうちにキズや劣化からフローリングが剥がれしまうことなどを防止するためにコーティングをするケースが多くありますが、
コーティング需要の高まりに合わせて施工を行う業者も非常に増えております。
ホームページで「フロアコーティング 施工」などの検索をすると非常に多くの業者のホームページが検索結果に出てきます。
そんなホームページの一部を覗いてみると、「フロアコーティング20年保証!」
「30年間無料保証いたします!」
というようなキャッチコピーを目にすることがあります。
確かに、そんなに長い期間無料で保証をしてくれるなんてありがたいですよね。
しかし、実はそんなにうまくはいかないのが現実です。
この記事では、フロアコーティングの保証期間や保証内容の詳細や意味、会社によっての違いやどこまでが保証されるか、フロア・水廻りのコーティング施工会社の判断基準などを説明していきます。
フロアコーティングを行う前の参考にしていただければ幸いです。
フロアコーティングの20年・30年保障は何を保証している?
”20年保証”と聞くと、
「20年間の間に何かがあったら無料で直しに来てくれる」
という様に感じませんか?
さらに”無料”保証という表記があると、どんな状況でも無料で直せるような感覚になりますよね。
コーティング施工業者のホームページに書いてある「保証」という言葉の意味を少し考えてみましょう。
保証という言葉の意味
保証という言葉を辞書で見てみると「間違いないということを請けあうこと。将来の行為や結果について責任を持つこと」とあります。
チャットGPTによると「製品やサービスに関して、メーカーまたは販売業者が提供する、一定期間内に製品やサービスに欠陥があった場合に修理や交換などの対応を行う約束や保証です。一般的に、一定期間内に製品の故障や不具合が発生した場合に無償で修理または交換を行います。」
近しい言葉で「保障」「補償」などがあり、
保障は”ある状態がそこなわれることのないように、保護し守ること”
補償は“損失を補って、つぐなうこと”
とあり、広義では保証と保障はニュアンスの違いはあれど近い意味でとらえられることが多いようです。
つまり、30年保証と表記がある場合には
「施工後30年間、その状態を損なわずに保護する状態を維持しすることに対して、責任を追うこといくこと」
というような意味合いになります。
コーティングにおいての保護とはキズ等による欠損や劣化による剥がれなど、様々なポイントがあります。
ではこの「〇〇年保証」、実際に何を保証してくれるのでしょうか?
コーティング業者の保証内容
コーティング施工業者の保証内容の詳細を見てみると、以下のような保証内容が見つかりました。
「国際基準の品質保証」
コーティング剤の品質に対する保証です。
中にはISOやSIAAなどの取得済という表記もあり、確かに品質がいいコーティング剤を仕様するということは快適に長持ちさせるために必要な事ですね。
「耐久性の保証」
製品の耐久性に関する保証が付いている場合があります。
施工をした際に「〇〇年の耐久力」という表記によって、塗料や施工後の耐久性を保証しています。
「施工に対する保証」
施工業者が提供する場合、施工に関する保証が付いていることがあります。これはつまり、家電などの製品でいうところの「初期不良」に対する保証に近いですね。
このように、よくよくウェブサイトを見てみると、保証の内容は製品や施工業者によって異なることが多く、
その保証内容は、施工後の保証期間内に完全に無償で修復をするといった意味合いのものはあまりありませんでした。(中には「期間内何回でも無料で補修」という表記のモノもありましたが・・・)
そう考えると、ホームページやチラシによくある”20年保証” “30年保障”という言葉も
「〇〇年間の間に何かがあったら無料で直しに来てくれる」
という意味とは異なっているケースが多いようです。
生活キズは保証外!半年住むとキズは付く
フロアコーティング、水廻りのコーティング業者のホームページの注意書きをよく見てみると、「生活キズは保証対象外」という内容の記載が目につきました。
よく考えてみると、いくら新築のきれいな家とはいえ、3カ月・半年・1年と過ごしていくと、小さなキズは必ずついてしまうものです。
コーティングのキズや剥がれが発覚しても、生活し始めてしまったら施工不良でのモノなのか、生活の中で出来たモノなのか、素人には判断しにくいこともありますし、
キズや剥がれを見つけたところで、依頼しても「生活キズなので保証対象外です」と言われてしまったらそこまでになってしまいますよね。
この業界にいると上記のようなケースでのトラブルもよく耳にします。
その会社、20年・30年後存続していますか?
金融や保険のサービスなどでは長期保証をする場合には、第3者機関が介入する事も有ります。しかし、フロアや水廻りのコーティングの保証というのは、その施工会社が自社の基準で保証することがほとんどとなっています。
10年後・20年後・30年後、依頼したその施工会社はどうなっているでしょうか。
中小企業庁が2017年に出した「中小企業白書」という統計データでは、企業の生存率に関して
10年後で70%程度、20年後では50%程度という情報が有りました。
日経ビジネスwebのデータでは、
”ベンチャー企業の生存率は創業から5年後は15.0%、10年後は6.3%。20年後はなんと0.3%”
というような記事も有りました。
後者の情報だと創業間もないベンチャー企業では20年後にはほぼ無くなっており、
前者の情報でも20年後には2社に1社が何かしらの原因で存続しないということになります。
つまり、第3者機関を無しに20年や30年の保証で施工をしてもらっても、20~30年間保証を受けられる可能性は非常に低くなるということが分かりますね。
保証期間でフロアコーティングを選ばないほうがいい
それでも現状では様々なコーティング施工会社が「30年の保証付き!」などと謳っているため、
「何かあったときにサポートしてくれる」と感じますし、確かにそこが魅力にみえる理由も分かります。
しかし、上記のような理由から保証期間に着目してコーティング施工業者を選んでしまうと、後悔するケースも有るようです。
保証期間以外でのコーティング業者の判断基準
なぜ、コーティング施工業者は保証期間を全面に打ち出して営業をすることが多いのか。
それは、無色透明のコーティング剤を塗布するという目に見えにくいモノで技術の差が可視化にずらい事も要因にあげられます。
施工完了後、パッと見では品質や施工力が判断し難いため、分かりやすい「保証期間」というものを定めて差別化をしようというのが、業者側の考え方です。
コーティングはリペア技術で選ぶ
判断基準の一つとして、フローリングや壁等のリペアをしっかりやってくれるかどうか、リペアをきれいにできる技術がある職人がいる会社かどうかがあげられます。
フロアコーティング会社のなかには、床材や塗料に対してほとんど知識がないのに施工を行っている業者も多くあるそうです。
つまり、指示されるままに流れ作業で施工をしているということは何かトラブルがあったり、小傷等が有ってもそのまま塗布して終わりとなっている可能性が高いですよね。
フローリング等、住宅のリペアには知識と技術が必要です。
リペアをきれいにしっかりと出来る会社に依頼すれば、床材と塗料の相性の知識や施工の品質も信頼でき、それこそ「施工品質の保証」になるのではないでしょうか。
コーティングはアフターサポートで選ぶ
格安の業者を見つけて施工を依頼したけど、施工後は連絡をしてもしっかりとしたサポートをしてもらえないという声をよく耳にします。
当社でもフロアコーティングに保証はありますが、製品によって補償内容が異なり、数年間の保証となります。
保証は現実的に実現可能な期間で、どちらかというとアフターサポートの充実という点で力をいれています。
状況を見て有償・無償を判断し、有料でのサポートの場合ではサービスでその他の箇所の小キズ等もサービスでリペアをするようなケースも有ります。
少し大げさな例ですが、こんな事例もあります。
コーティング施工の半年後、大きな剥がれが出来てしまったのでリペアを依頼しようと施工会社に電話したところ、その会社はなくなっていました。
俗に言う“営業会社”といわれるような、営業人員がメインで施工は外部に丸投げという会社だったようで、無料保証を謳って施工をしていたが無償での保証に手が回らなくなり、クレームが相次ぎ評判が悪くなり廃業したそうです。
会社の外観や営業マンの雰囲気だけでは判断が難しい場合もありますが、アフターサポートの体制等を聞いてみることも判断の1つになります。
まとめ
この記事をご覧になっている方は、フロアや水廻りのコーティングを検討されている事と思います。
住宅と少しでも永くハッピーに暮らしてもらいたいという想いから、施工の保証に関する実態や真実をお伝えしました。
保証が全くないというのも考えものですが、何をどのように保証してくれるのかという点等も踏まえて、リペアや知識などの技術的な視点、アフターサポートに対する考え方等、総合的に判断をすることをオススメします。
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